【協議会設立趣意書】【協議会理念】 平成27年12月


安岡地区まちづくり協議会設立趣意書

 

安岡地区は、下関駅の北約10km、新下関駅の西約4kmに位置し、山陰線安岡駅を中心に東西約3km、南北約4kmの広さを有する自然豊かな郊外住宅地です。東と北の山地から下る扇状地には農地が広がり、平野部には住宅、商業施設、いくつかの工場があり、響灘に面する海岸線の中央部には漁港を抱えています。安岡の名は、山中、林、横野、安岡、富任、梶栗等8つの台地、すなわち八洲丘(やすおか)から転じたとの説もあります。また、この辺りは、縄文弥生遺跡や古墳が散在するなど古くから栄え、江戸時代以降は、都市近郊の農漁村地域として緩やかに発展してまいりました。そして、戦後から今日まで、市街地からの人口流入が続き、今日では住宅地の様相を強めております。

 

幸いなことに、安岡地区は、一小学校一中学校ということもあり、住民の多くが老若男女を問わず同郷意識・郷土愛に篤く、自ら考え自らの手で、より良いまちを作り、誇れるまちにしたいという願いも強く持っています。このため、地域イベントへの参加や福祉への取り組みなど自治会活動も充実しています。

 

全国的には、近年、地域社会の崩壊、伝統的な家族の解体、他者への尊厳の念の喪失、社会病理の蔓延などを憂うる声が聞かれ、身近なところでも、高齢者の孤独死、オレオレ詐欺・違法薬物等犯罪の増加、悪質な交通事故、青少年のいじめや凶悪犯罪などが目につくようになり、マスコミや識者から、社会の劣化・衰退が目立つとの言説も聞かれるようになりました。東日本大震災のような自然災害も、決して他人事ではありません。さらに、人口減少や行政の財政難の問題も、深刻の度を増すことが見込まれます。こうした問題への対応は、住民の価値観や住民が地域社会に求める事柄が多様化・複雑化してきている中にあって、私たち住民の手に余るものばかりですが、行政任せ一辺倒でなく、自ら行動するしかないのも事実です。

 

折しも、本年1月、「下関市住民自治によるまちづくりの推進に関する条例」が施行されました。私たちは、ここに「安岡地区まちづくり協議会」を設立し、時代の要請・住民の希望に適う住み良いまちづくり、すなわち「住みたいまち」「帰りたいふるさと」「誇れる安岡」の実現を目指します。そして、住民同士のつながりを深めるための地域交流、地域福祉、子育て支援、防犯・防災等、安岡地区における様々な課題の解決に努めてまいります。

 

私たちが取り組む課題も、それを解決するための活動も、すべてが「住民相互のお互い様精神(私が助けになれるならご協力しましょう)なくしては、為しとげられないものばかり」です。この運動に参加し一緒に行動するよう、住民に呼びかけ、住民の力を結集し、お互いに知恵を出し合いながら、地域の特色を活かしつつ、住民の手で課題を解決してまいります。

 

 

 

安岡地区まちづくり協議会設立準備会